広島ではたこ天、ご当地天ぷら
天ぷらと言えばエビや野菜やキノコ、そんなイメージが強いが日本全国には多くのご当地天ぷらがある。
たこ天、広島のご当地天ぷら
広島駅近くに店を構える高可のたこ天や東広島の市川海産物商のたこ天などが特に有名だ。三原にも多くのたこ天の店があるようだ。
瀬戸内海はタコメシや明石のたこも有名であるし、たこ焼きの発祥の地でもあることを考えれば天ぷらの具材として間違いはないのだろう。
大阪府北部の箕面の名物のもみじの天ぷら
こちらは単純にモミジの葉っぱを天ぷらしたという代物ではない。秋に採ったモミジをなんと一年間塩漬けしたものです。
しかもいわれとしては1300年前の修験道の僧に基づきます。天ぷらと名前がつくものの、天ぷら自体よりこの料理は歴史が古いとも考えられます。
他にも関西、特に南部で食べられる紅ショウガ天、福島や長野にある、まんじゅうの天ぷら。
九州にはニンニク醤油の下味をつけた鶏肉にかぼすをかける大分のとり天もある。
ポルトガルには今も天ぷらがある!? 天ぷらの歴史
天ぷらの歴史は、1543年にポルトガル人が日本に到来した時に始まります。彼らが持ち込んだ料理の調理技法が、日本に「天ぷら」として根付くきっかけとなりました。
具体的には日本に1543年にやってきたポルトガルの宣教師たちが日本にキリスト教を広める過程で、小麦粉による揚げ魚の調理法を伝えました。なんとポルトガルには今でも、ペクシンホス・ダ・ホルタ(Peixinhos da horta)という天ぷらとほとんど見た目が同じ料理があります。
天つゆは使わない、インゲンマメを揚げるなど、もちろん日本の天ぷらと違ったところもあります。しかしカボチャやピーマンなどの具材を揚げる点は天ぷらと共通している点です。
江戸時代に入ると、天ぷらは早くから庶民の間で人気のある料理となり大阪や京都ではなく特に江戸で食文化の一環として発展しその後日本全体に広がったといえます。
今でも京都に湯豆腐の名店が多いように東京に天ぷらの老舗の名店が数多くあるのはその名残です。
また現在天ぷらといえば、天丼、天ぷら定食、天ぷらソバや天ぷらうどんなど、麺類と合わせて楽しまれることも多いですが、これはこのように江戸時代に庶民にとって手軽で栄養価の高い食事として普及したことが遠因にあります。
天ぷらという言葉の由来
「聖なる金曜日」とされるキリスト教の断食の日に肉を避けるために魚を揚げた料理が、天ぷらの起源とされています。このポルトガル語でテンパラード(temporado)という言葉が、日本語の天ぷらの語源と考えられています。
天ぷらの具材
天ぷらの具材は非常に多岐にわたりますが基本的には冒頭に述べたようにエビなどの新鮮な魚介類や季節の野菜が中心です。
代表的な海老天ぷらはサクッとした食感と甘みが魅力で、一般的には車海老、またはブラックタイガーが多いかと思います。アナゴの天ぷらも人気でサクサクの中のふっくらとした食感が特徴です。
野菜では、シソの葉を使った天ぷらを始め季節によっても変わります。夏にはナスやピーマン、冬にはサツマイモやカボチャといったように旬の食材を天ぷらにすることも多いです。
特に季節という点では、春のタラの芽やフキノトウ、これらは独特の苦味と香りが楽しめます。
また、山地の地域では特にきのこや山菜天ぷらが地域の名物として好まれることもあります。
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