クレープの歴史 切り離せないガレット

クレープの歴史 切り離せないガレットヨーロッパ

クレープの話なのになぜかガレット

クレープの発祥

先生:今回はクレープの話。シンプルでありながら万能なクレープには深い歴史があるのです。

学生:ぜひ教えてください。クレープの発祥の地はやはりフランスですか?

先生:ええ。クレープはフランス北西部のブルターニュ地方が発祥の地と言われていますね。クレープの語源はラテン語の「crispus」です。「crispus」は丸まったという意味で、完全に焼き上がったクレープの端が少し丸まっていることにちなんでいます。

学生:そこ意外に重要なんですね。あんまり注意していないポイントでした。

先生:ガレットは知っていますか?

学生:そば粉のクレープの様なものですよね。

クレープガレット?

先生:あれもクレープですよ。

クレープとガレットの違い

学生:確かに形は似ていますけど。ああ!でもクレープという言葉は別に生地が何かなんて問題にしていませんよね。形がクレープ、つまり端が丸まっていればクレープだということですか?

先生:そういうことらしいです。小麦粉の甘いクレープもそば粉の塩味のガレットも両方ともクレープと呼べるんです。ちなみにガレットの方は平らなケーキという意味です。なので逆に言葉の原義通り言えば両方ガレットとも理解できます。実際にクレープの方は一般に薄いパンケーキの一種という認識も強い料理です。

学生:ごっちゃになってきましたよ。じゃあどっちで読んでもいいんですかね?

先生:だめです笑。ガレット側をクレープと呼ぶことはあっても、クレープ側をガレットということはほとんどないです。今のガレットのはあくまで元の言葉の意味を言っただけですよ。

学生:つまり慣用的には、クレープの中にガレットが含まれる、という訳ですね。ある程度はすっきりしました。

ではいつからクレープを作るようになったのでしょうか?

クレープの歴史

先生:なんと12世紀ごろまでさかのぼります。この頃、ブルターニュ地方にソバが伝わり、ブルターニュ人はソバで香ばしいガレットを作りました。

学生:なんでまたブルターニュ地方だったのでしょうかね。

先生:この地方は他より環境が厳しくて小麦が育ちづらかったのですよ。ですがソバは丈夫な植物だからブルターニュ地方の人々はソバを植えたのです。

学生:なるほど。

先生:こちらはパリなどフランス各地や、東京や横浜や京都といった日本でもクレープ店を展開してい

先生:そしてその後これは小麦粉でも作られるようになります。それ自体は中世のうちに起きたのですが、現在のような甘いクレープが多く登場するようになったのは、20世紀になって小麦粉が安価に手に入るようになってからですね。

学生:最終的に現代の甘い小麦粉のクレープにつながる話なのに、最初に生まれたのはガレットが先というのがややこしいですね。。ではかなり長い間、クレープと言えばデザートではなく香ばしいサンドウィッチのような位置にあった料理というイメージでしょうか。

先生:その理解であっていますよ。ただ場所によってはガレットももちろん今でもデザートでないガレットは大量に食べられていますよ。チーズやハム、卵などの具材を入れたものが多くおいしいですよ。

学生:私もどちらも好きです。ガレットを食べた後にチョコアイスのクレープを食べたいほどです。

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クレープとガレットの違い

学生:結局クレープとガレットって何か決定的に違うことはないんですか?

えっと、時代は現代に限って教えてください。

先生:粉ですね。クレープは小麦粉でガレットはそば粉です。

学生:あ、わかりやすいです。他にも細かな違いはありますか?

先生:やはり具材ですね。クレープはフルーツやチョコレートや生クリームといったもので甘いフィリングをいれます。ガレットはハム、チーズ、卵などサンドイッチや朝食を連想させる具材です。フランスを含め、世界中どこでも大体この認識です。勿論例外はありますよ。

学生:でもこれでなんとなくわかりました。最初の言葉のところが、端が丸いだの薄いパンケーキだの、全然区分がなくてややこしかったけれど、あとは意外にすんなり理解できました。笑

先生:自分でも言っていて混乱してしまいますよ。笑

キャンドルマス

先生:そうそう、キャンドルマスについては知っていますか?

学生:なんですかそれは?

先生:シャンデレール、英語でいうところのキャンドルマスはフランスではクリスマスから40日後の2月2日に祝われる祝日です。伝統的にクレープにまつわるものです。クレープの丸い黄金色の形が太陽を連想させ、春の訪れを感じさせるからだと言われています。

学生:初めて聞きましたよ。ところでそもそもクレープはどのように作られるんですか?

薄いパンケーキ クレープの作り方

先生:クレープの作り方は実はとても簡単なんです。基本的な材料は、小麦粉、卵、牛乳、そして少量のバターです。甘いクレープの場合は、砂糖とバニラエッセンスを加えることもあります。これを混ぜ合わせることで、薄くてなめらかな生地ができあがるんです。

学生:つまり、パンケーキを作るのと同じような感じですかね?

先生:はい、前述しましたが薄いパンケーキという認識でクレープをとらえるのは間違っていませんよ。ただ同じような工程ですが、クレープの生地はパンケーキの生地よりも薄いため、より大きな丸に仕上げる工程が上手にクレープが出来るかどうかの腕の見せ所となりますね。

専門店だと違いますが、フランスの家庭で作る場合の焼き方は、熱したフライパンに少量の生地を流し込み、フライパンの底を完全に覆うようにくるくると回す。そして、1分ほどで焼き目がつくまで焼き、裏返して反対側を焼くのです。

学生:なるほど。そのあとは?

先生:あとはお好みですよ。クレープを折ったり巻いたりして、さまざまな具材を入れることができますからね。チーズ、ハム、卵、マッシュルーム、ほうれん草などを入れてもいいですし。甘いクレープならば砂糖をまぶしてレモン汁を絞っただけのシンプルなものもあります。逆にヌテラやジャム、フルーツ、生クリーム、アイスクリームなどを大量に詰めることもできますよ。

学生:お腹が減ってきますね。

クレープシュゼット

先生:このウェブサイトでも紹介している伝説のフレンチシェフ、エスコフィエ考案のクレープシュゼットという料理も有名ですよ。

学生:なんですかそれは?

先生:オレンジリキュールのグランマルニエを使った見た目はシンプルながら贅沢なデザートクレープです。調理過程でするフランベも見ものですよ。

学生:さすがエスコフィエという感じですね。

クレープシュゼットのグランマルニエでのフランベ

クレープリー

先生:そうですね。クレープはフランスでは定番の屋台料理ですが、高級レストランでグルメな具材を添えて提供されるなど、高級料理としても定着しています。さらにクレープだけ、あるいはクレープをメインに提供するレストラン「クレープリー」というコンセプトも人気です。

学生:名前は聞いたことがありますね。

先生:今ではニューヨークから東京まで世界中にクレープリーの店はありますが、クレープリーはやはりブルターニュ地方を中心に登場し始めました。

クレープリーでは甘いクレープと塩味のクレープの両方が提供されるのが一般的です。

学生:普通の食事で入ってもカフェとしても使えますね。

先生:そういうことですね。ちなみに「世界クレープデー」というのがあるのをご存じでしょうか?

学生:そんな日があるんですか?2月2日じゃないですか?

先生:2月2日です。なんでわかったんですか?

学生:さっきのキャンドルマスの日じゃないですか!

先生:鋭い。正解です!

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