ケバブとは
ケバブとはトルコ料理の一種で肉、そして魚や野菜を焼いた料理を指します。
特に羊肉が主流ですが牛肉や鶏肉も使用され地域によって異なるスタイルで調理されます。ケバブはアラビア語に由来していて中央アジアや中東で古くから食べられてきました。焼き方や味付けは多様でスパイシーでジューシーといった感じの味わいです。
ケバブの起源は遊牧民族が肉を串に刺して焼いたことにさかのぼります。トルコでは、羊やヤギが主に使用され、これが「シシケバブ」として知られる串焼き料理に発展しました。
また日本でも今ではちまたに店が多くできて食べやすくなったドネルケバブ。あちらはかなり新型の食べ物だったりします。薄切りの肉を重ねて回転させながら焼くスタイルで、1930年代にトルコで考案されたとされていてまだ100年も経っていない料理なのです。
スパイスの配合
ケバブの風味を決定づける要素として、スパイスミックスは欠かせません。地域や家庭によって異なる配合が存在し、各々の文化や好みに応じた独自の風味が生まれます。例えば、トルコのドネルケバブや中東のシシケバブでは、特定のスパイスが使用され、これがその料理の特徴を形成します。スパイスの選択は、ケバブの味わいを大きく左右するため、慎重に行う必要があります。
ケバブに使用される主要なスパイスには、クミン、コリアンダー、パプリカ、ガーリックパウダーが含まれます。クミンはその独特な香りでケバブの風味を引き立て、コリアンダーはそのフレッシュな香りで全体のバランスを整えます。パプリカは色合いと甘みを加え、ガーリックパウダーは深みを与えます。これらのスパイスを組み合わせることで、豊かな風味が生まれ、食欲をそそる一皿が完成します。
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スパイスは肉の風味を引き立てるだけでなく、香ばしさと深みを加える重要な役割を果たします。肉をマリネする際にスパイスを使用することで、内部までしっかりと味が染み込み、焼き上げた際にはジューシーでスパイシーな味わいが楽しめます。このプロセスは、ケバブの魅力を最大限に引き出すための鍵となります。
ただ、ごちゃごちゃ色んなスパイスを言われてわからないというケバブ好きの方。とにかくクミンを買ってみてください。ケバブの風味のメインはそれなので、クミンだけあれば実はそれだけでケバブっぽい肉にすることができます。
逆にパプリカについてはかなり色の側面が強いので目を閉じたらあまりパプリカの存在のあるなしはわからないかも。
ケバブは自作できる? 材料は?
勿論可能です。
まず肉からいえば、ケバブに使用される肉の種類は多岐にわたりますが、特にマトン、羊肉が伝統的な選択肢です。羊肉はその特有の風味と脂肪分のバランスが良く、ジューシーな仕上がりを実現します。
ただ近年では、牛肉や鶏肉も人気が高まり、家庭での調理においても手に入りやすい選択肢となっています。これにより、さまざまな味わいのケバブを楽しむことができるようになりました。日本のケバブ屋ではむしろこちらがメインな気さえします。
ケバブの風味を決定づけるのは、先述の通り使用するスパイスの組み合わせです。クミン、そしてコリアンダーでケバブに深い香りを与え、パプリカやガーリックパウダーが加わることで、より複雑な味わいと美味しそうなあの色が生まれます。
ベーシックに塩と胡椒も基本的な調味料としてやはり欠かせず、これらのスパイスを適切に混ぜ合わせることで、肉の旨味を引き立てることができるでしょう。
ケバブのマリネには、ヨーグルト、レモン汁、オリーブオイルが一般的に使用されます。これらの材料は、肉を柔らかくし、風味を深める役割を果たします。
特にヨーグルトは、乳酸が肉の繊維を分解し、ジューシーさを保つために効果的です。レモン汁の酸味が肉に爽やかさを加え、オリーブオイルが全体の風味をまろやかにします。
この辺りはインドのタンドーリチキンにも共通しているので材料があまればそちらもいけたりします。
スパイスミックスの例
自家製ケバブの基本レシピは、スパイスのバランスが重要です。クミンとコリアンダーは、ケバブに特有の風味を与えるため、各2大さじが推奨されます。さらに、パプリカ1大さじ、ガーリックパウダー1大さじ、塩2小さじ、胡椒1小さじを加えることで、全体の味わいが引き立ちます。
これらのスパイスは、地域によっても異なる場合があるくらいで好みに応じて調整するとよいでしょう。
例えば、辛さを増したい場合はチリパウダーを追加するのが効果的です。また、香りを強化したい場合は、シナモンやクローブを加えるのも良いでしょう。これにより、より深い風味が生まれ、オリジナルかつ本格的なケバブに近づけることができます。
スパイスミックスの保存方法も重要です。密閉容器に入れ、冷暗所で保存することで、風味を長持ちさせることができます。
乾燥したスパイスは直射日光を避けることで劣化を防ぎ、数ヶ月間はそのまま使用可能です。適切に保存すれば、いつでも新鮮なスパイスを使って自家製ケバブを楽しむことができます。
スパイスの選び方
スパイスの新鮮さは、料理の風味に大きな影響を与えます。特にケバブのような肉料理では、スパイスの香りや味わいが肉の旨味を引き立てるため、できるだけ新鮮なスパイスを選ぶことが重要です。
例えば、クミンやコリアンダーなどのスパイスは、粉末よりもホールの状態で購入し、必要な時に挽くことでより強い香りを楽しむことができます。
お店によってはケバブに適したスパイスミックスを見つけることができるかもしれません。例えば、シシケバブ用のスパイスミックスは、パプリカやクミン、コリアンダーなどが含まれていて簡単に家庭でも本格的な味わいを再現できます。ただし、値段を比べるとこういうのはかなり割高になっているので自分はお勧めはしません。カレーなどにもスパイスは使えるので個別に買った方がよいかと思います。
ケバブの調理方法
自家製ケバブの美味しさは、マリネの工程にかかっています。
肉を上記で述べたようなスパイスミックス、ヨーグルト、レモン汁でマリネすることで、風味が深まり、肉が柔らかくなります。これらを大きなボウルでよく混ぜ合わせた後に冷蔵庫で数時間寝かせることで、スパイスが肉にしっかりと浸透します。
マリネした肉は、串に刺すことで均等に焼けるようにします。串は平らで、少なくとも6mmの幅が必要です。肉は一口大にカットし、串に刺す際には、各肉の間に少し隙間を作ることが重要です。これにより、熱が均等に伝わり、外側がカリッとした食感に仕上がります。シシケバブのスタイルを取り入れることで、見た目にも美しい料理に仕上がります。
焼き方は、グリルまたはオーブンを使用します。
中火でグリルパンを熱し、串を6〜7分ずつ焼くことで、外側がカリッとした食感に仕上がります。オーブンを使用する場合は、肉が均等に焼けるように、途中でひっくり返すことが大切です。
ケバブのバリエーション ドネルケバブだけじゃない
まずは冒頭でも軽く触れたシシケバブとドネルケバブ。
シシケバブはトルコ料理の代表的なスタイルであり、肉と野菜を交互に串に刺して焼く方法です。この料理は、バーベキューのようなスタイルで、特に外での調理に適しています。ドネルケバブは、回転させながら焼くスタイルが特徴的で、薄切りの肉を重ねて串に刺し、外側を焼きながら中まで火を通します。特にトルコのストリートフードとして人気があり、ピタパンやサラダと一緒に提供されることが多く、手軽に食べられるスタイルが多くの人々に愛されています。
ケバブの世界は多様で地域によってまだまだ異なるバリエーションも存在します。
例えば、このイスケンデルケバブは、トマトソースやヨーグルトと一緒に提供されるスタイルで、特にリッチな味わいが楽しめます。
他にもパトゥルジャンケバブはナスとスパイシーな肉団子を串に刺して焼く料理です。
ケバブの印象というか世界が広がったんじゃないでしょうか。言われなれければ自分などはイスケンデルケバブがケバブの一種だとわからないです。