アラビカとロブスタ? 2つの豆
まずはこの二種類の豆から。
アラビカ種(Coffea arabica)
一般に滑らかで複雑な風味で知られるアラビカ種は、世界で最も広く消費されているコーヒー豆である。
割合としても世界のコーヒー生産量の約60~70%を占める。アラビカ種のコーヒーは産地によって甘くフルーティーなものからピリッとしたワインやベリーのようなどと言われるものまであるが、もっとシンプルに言えば、普段のコーヒーである。
ロブスタ種に比べカフェイン含有量が少なく、通常1.2~1.5%程度。
また、たまに話題になるスペシャルティコーヒーや高級コーヒーに好まれることが多いのもアラビカだ。全部ではないが大体スペシャルティコーヒーはアラビカ種の豆のことが多い。
ロブスタ種(Coffea canephora)
ロブスタ種はアラビカ種より丈夫でカフェイン含有量が多い品種だ。ものにももちろんよるが、一般にアラビカよりお安い。
場所としては主にアフリカ、ベトナムやインドネシアなど東南アジアで栽培されている。ロブスタ種はアラビカ種よりも苦味が強い。表現としては穀物やナッツ、または木!のような風味、ほのかにチョコレートのような香りがすることが多いとも言われる。
でもこちらもシンプルにいこう。普段のコーヒーより苦いと感じたらロブスタの可能性が高い。パンチが効いている、といってもいいかもしれない。眠い時にはロブスタのが効きそうだ。そして実際にカフェイン含有量が約2.2~2.7%と高いので、味だけじゃなく実際に眠気覚ましにはこちらのがよいのである。
他の特徴としては、コクとクレマを出すためにエスプレッソ・ブレンドにもよく使われる。
ベトナムではベトナムコーヒーというエスプレッソではないがエスプレッソのようなことを行い練乳を使う甘苦の超濃厚コーヒーがあるが、正にベトナムコーヒーなどはロブスタを一番活かした飲み方かもしれない。
また身近なところではインスタント・コーヒーやブレンドにもよく使われる。割合はわからないが安価なためかインスタントに限るとロブスタの割合は結構増える。
このようにそれぞれ原産地、特徴、栽培地域が異なるが、意識して慣れればお茶とほうじ茶くらい違いがわかってくるはずだ。こちらは比較動画、そもそも豆の形から全く違うのがわかる。
アラビカとロブスタの生産地
こちらもう少しマニアックな知識が欲しい人向け情報。
アラビカ種の産地
原産地はエチオピアの高地。ということで海抜600~2,200メートルの高地で生育し、15~24℃の温暖な気候を好む。
主な産地
ブラジル、特にミナス・ジェライス州、サンパウロ州、バイーア州。
コロンビア、特にゾナ・カフェテラ地域。
エチオピアのシダモ、イルガチェフェ、ハラールなど。
グアテマラ(アンティグア地方)、コスタリカ(タラズー)、ホンジュラスなどの中米諸国。
ロブスタ種の山地
ロブスタ種はサハラ以南のアフリカ中西部を原産地とする。
海抜0から800mくらいまでの主に標高の低い地域で栽培される。
更に平均気温は22-26℃ほどと、上限はアラビカに近いが下限が結構高いのだ。
また、豆自体がロブスタは病害虫に強い。そのため温度帯こそ狭いが、結論としては栽培がアラビカに比べると一般に楽で丈夫な品種である。そのため栽培範囲も広い。
主な産地
ベトナム、特に中央高原のブオン・マ・トゥート地方。
インドネシア、特にスマトラ島、スラウェシ島、ジャワ島。
アフリカのコートジボワールとウガンダ。
あまり知名度がないが、実はブラジルもある。
ロンドニア州とエスピリト・サント州。
コーヒーについてはまた続編でのちのち。
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