シカゴピザと普通のピザの違いって?
先生:風の街シカゴのシカゴピザ、いわゆるディープディッシュピザは、1943年にシカゴのノースサイドにオープンしたピッツェリア・ウノで誕生しました。
学生:一つのお店から始まったのですね。
先生:そうなんです。その特徴は、深いお椀のようなクラストと、大量のチーズ、ソース、トッピングで作られることです。平たいパンというよりはパイの形状に近いですね。一般的にはケーキやパイに似た丸い鉄板で焼くためにディープディッシュと呼ばれます。
学生:単純に厚いということですね。
先生:それだけではないのですよ。一般的なピザはソースが生地にのせられたあとに具材、チーズと載せることが多いですよね。しかし、シカゴスタイルはその順番が逆なのです。
学生:どういうことですか?
先生:生地の上にスライスしたモッツァレラチーズをたっぷりとのせ、その上にイタリアンソーセージなど、そしてその上に野菜、例えば玉ねぎ、パプリカなどをのせていきます。最後に、ワインや肉のブイヨンで味付けしたトマトソースをかけるのです。
学生:だからシカゴピザは見た目には赤いものが多いのですね!黄色や白のチーズが表面になく、下にあり上がトマト一色になると。
ああ、なんだか考えただけでお腹が減ってきます。
ピッツェリア・ウノ シカゴピザの歴史そのもの
先生:シカゴピザの発祥の店、ピッツェリア・ウノではその人気の高さから長蛇の列や混雑する入店を管理するために用心棒を雇っていたという話があるほどですよ。
学生:普通のピザでも世界的に人気の料理なのにそれが分厚くなっているわけですからそれも理解できますね。しかしどのようにしてアメリカ、また世界に広まったのでしょうか?
先生:いい質問ですね。1970年代、このスタイルのピザの人気と需要が高まったためピッツェリアウノはフランチャイズ展開しシカゴスタイルのピザをより多くの人々に提供するようになりました。また、ジーノズ・イーストなどのピザレストランもオープンし、ディープディッシュピザの人気に拍車をかけました。
学生:シカゴスタイルといった場合ウノの、ええと、ディープディッシュ、これ以外にはないのですかね?
スタッフィングピザとは?
先生:あるんです。ディープディッシュピザが注目される中、1970年代のシカゴでは、もうひとつのピザスタイル、「スタッフィングピザ」が誕生しました。ディープディッシュピザに似ていますが、トマトソースの下にもう一枚クラストを重ねています。ピザパイに近いですね。
学生:すごい、ボリュームが更に増えた。
先生:凄いでしょう。どちらのタイプを選ぶにしろ、シカゴピザは小さなスライス1枚で十分すぎるほどですよ。実際、シカゴピザは8枚にカットされるのが一般的で、1つ1つが食事になるという考え方です。
学生:まるで軍隊の携行食であるポーションのように感じられてきましたよ。
先生:確かにそうですね、栄養も満足感も満点ですよ。
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