コーネル大学発の料理 チキンナゲット
先生:今回はチキンナゲット。私たちが知っているチキンナゲットは比較的最近の発明ですが、肉にパン粉をつけて揚げるというコンセプトは何世紀も前からあったものです。
現代のチキンナゲットを生み出したのは、コーネル大学の食品科学教授であるロバート・C・ベイカー氏です。
学生:名門大のコーネル大学の教授が発明したんですか!?
先生:そうなんです。ベーカーは鶏肉の専門家で彼の研究は私たちが鶏肉を消費する方法に革命をもたらしました。
1950年代、彼と彼のチームはパン粉を鶏肉に結合させる方法を開発し、金塊、つまりナゲットに見立てた料理、チキンナゲットが誕生しました。
そしてベーカー氏は、特許を取らず、惜しみなく自分の発明を無償で提供しました。
学生:アイデアも人柄も素晴らしい人なのですね。でも、いつからこんなに普及したのでしょうか?
チキンマックナゲットで加速する人気
先生:チキンナゲットの普及は、ファストフード業界に大きく起因しています。1980年代にマクドナルドがチキンマックナゲットの販売を開始し、瞬く間に人気商品のひとつとなりました。
学生:それは納得です。マクドナルドはどこにでもありますからね。
先生:また、チキンナゲットはその構成がかなり異なることも注目すべき点です。
鶏の肉と皮のミンチでできているものもあれば、ほとんど普通の肉の部位からカットしたものもあります。
また、パン粉を塗ったり、揚げたりする工程で何を使うかによって、品質や栄養価に大きな差が出ます。スーパーで買う時は成分表示を比べると結構発見や大きな違いがあるかもしれませんよ。
学生:そんなこと考えたこともなかったです。
先生:チキンナゲットは栄養価に疑問があるにもかかわらず、その利便性と多様性から、多くの食生活の主役になっています。そのまま食べたりいろいろなソースと合わせたり、他の料理に使ったりすることもできますよね。
学生:マクドナルドだけでも色々なソースの選択肢があったりしますよね。ところでチキンナゲットの形についても教えてください。
先生:ええ。マクドナルドが初めてチキンマックナゲットを発売したとき、ベル、ボーン、ブーツ、ボールの4種類の形状を作ることにしました。
同社によると、この4つの形状は、均一に調理でき、一口ごとに同じ硬さを保つことができることから選ばれたそうです。また、子どもたちがより楽しく食べられるように、バラエティに富んだ形状を採用したとのことです。
学生:面白いですね。
ローマ人も食べていた?
先生:そういえばこんな話もあります。ナゲットのアイデアは古代ローマまでさかのぼるかもしれないんです。
学生:コーネル大学の教授の前にも作った人がいたのですか!?
先生:名称こそチキンナゲットとは書いてありませんがあるんです。1世紀のローマ時代の料理書『アピキウス』には、鶏肉を小さく切り、小麦粉とつぶしたコショウを混ぜたものにつけて揚げるというレシピが載っているのですよ。
明らかに私たちが大好きなナゲットと似ていますね?
学生:確かに。食べて比べてみたいところですね。既にコショウが使われているのも気になりますしチキンの大きさも気になります。
先生:切る大きさによってはチキンのミートボールかもしれませんし気になるとこですよね。
ロバート・C・ベイカー チキンナゲット発明者
ロバート・C・ベイカー(1921-2006)はアメリカの発明家であり名門大学であるコーネル大学の教授。
チキンナゲット以外にも、40種類以上の鶏肉、七面鳥、コールドカットのイノベーションを開発した。
アピキウス
アピキウス、またはアピシウス。ローマ時代の料理レシピ集で、通常、紀元1世紀に編纂されたと考えられている現存する最古のレシピ集。
古典ローマの食を魅力的に紹介している。レシピは精巧で、エキゾチックな食材を使うことが多く、家庭料理というよりは、富裕層のプロの料理人のためのものであったと思われる。
このテキストは、歴史上、他の作品に影響を与え、しばしば参照されてきた。アピシウスという名前は、ローマ時代の美食家で洗練された贅沢を愛するマルクス・ガヴィウス・アピシウスから来ている。
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