ハリッサはどんな味?何に使う?
食べてもらうのが一番だが、例えるならば辛めのマルゲリータピザをそのままペーストにしたような味といえる。
また、ハリッサの使い道は、
- サラダに添える、野菜を付ける。
- マリネに使う。
- シチューのような煮込み料理に入れる。
- パンに付ける。
などなど色々だ。
ハリッサという北アフリカの定番ツケダレ
ハリッサは主にチュニジア料理、アルジェリア料理、モロッコ料理(つまりアフリカ北西部)で使われる特徴的なスパイシーな唐辛子ペーストの調味料だ。
今では欧米のスーパーマーケットや中東でも売られている。日本でもたまに広いスーパーマーケットだと見かけることがある。
北西アフリカの主食のクスクス、タジン鍋(円錐型のとがった蓋のアレです)、様々な肉料理や野菜料理のレシピに登場し、人々の日常的な食生活において重要な役割を果たしている。特にチュニジアでは国民的調味料とされ、ほとんどの食事に添えられている。
シチューやスープからマリネやサンドイッチまで、様々な料理に使える汎用性の高さがうりである。
ハリッサの歴史
歴史は古いが明確にはわかっていない。
しかし16世紀にスペインの植民者によって初めて唐辛子が北アフリカに持ち込まれ、瞬く間にチュニジア料理の定番となった。この料理は古代の写本や料理書にも記載されている。
北アフリカや中東の料理の伝統において長年重要な位置を占めてきたことがわかる。
ちなみにハリッサの由来はアラビア語で叩くことや粉々にすることを意味するハラサである。
食べ方はある意味無限大である。ひよこ豆のペーストのように汎用性がある。
ハリッサの作り方
北アフリカの料理を作りたい。
しかし近所にハリッサがなく作れない。または輸入食材店で少量なのにやたら高い。。世界の料理に挑戦しようとするとたまにこういうことがあると思う。
しかしハリッサが身近に売っていない場合は自分で意外に簡単に作れる。
一般的に材料は、赤唐辛子、ニンニク、塩、オリーブオイル。そして、クミン、コリアンダーなどのスパイスである。
唐辛子は地域によっては青唐辛子ということもある。
唐辛子、塩、オリーブオイル、ニンニクなどは今家に置いてある方も多いと思う。クミンとコリアンダーを買ってくれば大丈夫だ。
ハリッサを作るのに余ったクミンとコリアンダーは市販のカレーなどに入れて混ぜれば、本場インドのようにスパイシーになる。無駄にもならないはずだ。
ハリッサのレシピ
ハリッサを作るには、まず唐辛子をローストして風味を高め、ニンニクやスパイスとともにペースト状にする。
ペーストを保存し風味を高めるために、ここでオリーブオイルが加えられる。
終わり。これだけで美味しいハリッサの出来上がりである。
更にレモン汁、キャラウェイシード、トマトなどを加えることで、風味が増したり、食感が変わったりする。
もっとしっかり作りたい方向け
上記で大丈夫だがより本格的に作る場合はこちらの手順をしっかりすればより商品レベルのものに近づく。
- 乾燥唐辛子を柔らかくなるまで湯に浸す。そして唐辛子の水気を切り、種を取り除く。
- 次にフードプロセッサーで唐辛子とニンニク、クミン、コリアンダー、塩を混ぜ合わせる。
- 滑らかなペースト状になるまで混ぜながらオリーブオイルをゆっくりと加える。
- 密閉できる瓶にオリーブオイルを敷いて保存する。
これで完璧だ。
飽きてきて趣向を変える場合は唐辛子の種類を単純に変えると辛さや風味が変わる。
また濃く作りすぎた!という方は安心してほしい。オリーブオイルを加えれば大丈夫だ。ハリッサの濃さはオリーブオイルでコントロールできる。
新鮮なハリッサは1ヶ月以内に使うのがベストであるが、オリーブオイルを多めにかけて冷蔵庫で保存すればもっと長持ちする。
もっと保存しておきたい?そんな方はアイスキューブに入れて冷凍保存するという方法もある。
地域によるハリッサの違い
最後に地域による違いについて。まず、コリアンダーやクミンはどこでも使う共通具材である。
しかし日本の醤油と中国の醤油が違うのと同じようにハリッサにも地域性がある。
チュニジアのハリッサは一般的に甘めの唐辛子でフルーティーより。ニンニクを多く含む。
モロッコのものはコリアンダーとクミンを多く含み、サフランや生姜を使うこともある。マリネ液として使われることも多い。辛味は一番強めかもしれない。
アルジェリアではハリッサにトマトや玉ねぎを加えることがある。なので少しトマトペーストのようになる。辛さはチュニジアとモロッコの間の国ということもあってか両国の間くらいである。
また少し東にいってリビアでは、より複雑な風味を加えるためになんとクローブやナツメグ、そしてミントを加えることもある。
ということで当たり前かもしれないが、使う料理や自分の趣向でお好みでアレンジするのがベストである。
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