サルシッチャとは?アンドゥイユとは?
今回はソーセージ編1。
ソーセージで有名なドイツからいきたいところなのだがドイツが量が多すぎて、まずはこちらラテン系のソーセージ編ということで述べさせて頂こうかと思う。
ということで今回はイタリア、スペイン、フランスのソーセージだ。
(最近少し忙しくて更新が遅くてブックマークなどしてくださっている方には申し訳ない。(いらっしゃるかわからないがいらっしゃったら激しく感謝。)
書き溜めストックはまだあるので自分としても書きたいのだが…)
イタリアのソーセージ サルシッチャはこちら
サルシッチャ
サルシッチャ。たまにイタリア料理などで見るこれは広くイタリアの生ソーセージを指す。
加熱されていないで販売されていることが基本的に多いソーセージで食べる前には要加熱である。
豚ひき肉にニンニク、塩、黒胡椒、フェンネルやアニスやローズマリーなどの地元スパイスやハーブをブレンドして味付けされている。
イタリア南部ではカラブリア産の唐辛子を使うこともある。そのまま焼いたり、ソースや詰め物、ピザのトッピングなど、さまざまな料理に使われる。
シチリアではワインやチーズ、時にはピスタチオを入れることもある。
コテキーノ・モデナ
コテキーノ・モデナはエミリア・ロマーニャ地方、特にモデナ周辺の伝統的なイタリアン・ソーセージである。
豚の肉、脂肪、皮を細かく砕いて、スパイスとしてはクローブ、シナモン、ナツメグ、ニンニクなどのスパイスで味付けして作られる。
このソーセージは豚の皮を入れることで実現したゼラチン状の柔らかい食感で知られている。
一般的には茹でてスライスして出されることg多い。レンズ豆やマッシュポテトが添えられるのも定番だ。
余談だがレンズ豆は新年の繁栄をもたらすと考えられている。そのため特に冬の時期や新年のお祝いによく使われるソーセージだ。
起源は16世紀初頭にまで遡り、イタリアで最も古いソーセージのひとつである。
ルガネーガ
ルガネガ(ルカニカ)は、豚ひき肉に塩、胡椒、時にはワイン、ニンニク、ウイキョウの種などの香辛料や調味料を混ぜて作る細長いコイル状のソーセージ。
このソーセージの起源も古い。その名前は南イタリアの古代地方ルカニアに由来する。
古代ローマの作家ヴァロは、その著作の中でルカニカについて触れていてローマ兵の間で人気があったことを記しているほどだ。
イタリア全土の様々な地域で見られる万能ソーセージで、それぞれの地域がレシピにその土地の特色を加えている形だ。
例えばロンバルディア地方ではルガネガはリゾットやパスタの具としてよく使われる。
ルガネガはその連続したコイル状の形状から一般的になんと1メートルまたは1フィート単位で売られている。
この特徴によりイタリアの市場や精肉店ではすぐに見分けがつく。
スペインのソーセージ チョリソー以外にもある!
チョリソー
チョリソーは、おそらく最も国際的に認知されているスペインのソーセージじゃないだろうか。
その深い赤色と独特のスモーキーフレーバーで知られる。
この豚肉ソーセージはピメントン(スペインの燻製パプリカ)で味付けされている。
というかこれが一般的にはチョリソーの特徴そのものといえるだろう。あとはニンニクも使うのでガーリックフレーバーもチョリソーの特徴の一つだ。
チョリソーは大きく分けて2種類ある。
フレッシュで食べる前に調理が必要な「チョリソー・フレスコ」と、熟成させてそのままスライスして食べられる「チョリソー・クラード」だ。
起源はやはりローマ帝国時代までさかのぼることができる。
しかし、16世紀にアメリカ大陸から伝わったピメントン(赤パプリカパウダー)の使用によりチョリソーは劇的に変化したわけだ。
用途としては煮込み料理やタパスからスナックとして単独で食べるものまで様々だ。スペインのソーセージだがスペイン語が公用語ともいえる中南米圏にも広まっている。
モルシージャ 米入りソーセージ
スペイン版のブラッドソーセージともいえるモルシージャ。
なんとこのソーセージには米をいれるパターンのものがある。
スペインはヨーロッパの中でもイタリアのように美味しい米が沢山取れる米どころだが、なんとソーセージにいれるのである。
百聞は一見にしかずということで是非見てほしい。
ソーセージに米何合かがはいるところはなんだかカルチャーショックじゃないだろうかw
さて、基本的な材料は豚の血、脂肪、玉ねぎで、クミン、パプリカ、ナツメグなどのスパイスを加えるなどのバリエーションもある。
血のソーセージなのでオレオのように色は真っ黒なものもある。
制作途中などの新鮮なモルシージャがまな板にのっているときはまるで採れたてのナマコのような光景になることもある。
そして二種類にこのソーセージも分けるならば、最も有名なのはやはり米を使ったブルゴスのモルシージャ、そして米ではなく玉ねぎをたっぷり使ったアストゥリアスのモルシージャである。
歴史的にもモルシージャの起源はローマ時代より古いともいわれる。
スペインで最も古いソーセージのひとつである。伝統的にはやはりチョリソーのようにタパスの一品としてスライスして出されたり、また、煮込み料理や豆のスープなどに深みとコクを加えるために使われることもある。
サルチチョン
サルチチョンは、豚のひき肉をミックスし、黒コショウ、ナツメグ、時にはニンニクやワインで味付けした生ソーセージである。
デジャブを感じた方もいるかもしれないが、イタリアのサルシッチャと製法が似ているソーセージだ。
サルチチョンは封入後、風乾させることで風味が凝縮され、しっかりとした歯ごたえのある食感になる
サルチチョンの起源はチョリソやモルシージャほど明確には記録されていない。
ローマ時代やそれ以前のイベリア地方の肉の保存方法の影響を受けていると考えられている。
サルチチョンは一般的に薄くスライスされ、チーズやパン、他の生肉と一緒にシャルキュトリーボードの一部として冷製で供されることが多い。
胡椒の風味が豊かでスペインではピクニックやカジュアルな食事の定番でもある。
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ソーシソン・セック
ソーシッソン・セックは、フランスの典型的な乾燥熟成ソーセージだ。
主に豚肉から作られ、塩、ニンニク、黒胡椒、ナツメグ、時にはクローブやワインなど様々なスパイスで味付けされ、独特のしっかりとした風味を生み出す。
ソーシソン・セックの製造工程では、ソーセージを温度管理しながら発酵させた後、数週間から数ヶ月間風乾させる。起源は定かではないがとにかく古代まで遡ることができ、その熟成技術によって肉の長期保存が可能になった。
このソーセージはフランス全土で広く親しまれており、ナッツやチーズ、あるいはトリュフなど、その土地の食材を取り入れた地域限定バージョンもある。
一般的に薄くスライスされ、チーズやパンと一緒に前菜の一部として供されることが多い。
アンドゥイユ
ブルターニュ地方やノルマンディー地方で作られる。
豚の腸と胃をきれいに洗って裏返し、塩、胡椒、玉ねぎ、ワイン、様々なスパイスで味付けし、ブナの木でじっくり燻製にする。
この燻製工程が非常に重要で、アンドゥイユの強烈でスモーキーな風味と濃い色を生み出している。このソーセージは、カスレや様々な煮込み料理など、多くの伝統的なフランス料理の重要な材料であり、深みとコクを加えるわけである。
そしてこのフランスのアンドゥイユにインスパイアされた次のアメリカのケイジャン・バージョンはもっと有名かもしれない。
ケイジャンのアンドゥイユ・ソーセージ
こちらはあとでアメリカ編に書きたかったのだがせっかくなのでこちらフランスの項目に。
アメリカのアンドゥイユ・ソーセージはフランスのものより辛いのが一般的な特徴だ。
アンドゥイユソーセージは付け合わせとしても使うことがあるが、アメリカ南部を代表するケイジャン料理の重要な食材である。
デニーズのケイジャンジャンバラヤ(今は名前が変わってたかも)でケイジャンという名前を見た方もいるかもしれないがケイジャン料理のケイジャンである。ちなみにジャンバラヤもケイジャン料理を代表する一皿だ。
このソーセージはそのスモーキーな風味とスパイシーな味付けで知られ、フランスのものだがアメリカの方がいまや有名かもしれないほどだ。中国発祥のラーメンが日本のが有名になっているような感じである。
起源はフランス系移民がルイジアナに持ち込んだフランス料理の伝統にさかのぼり、ケイジャン(アカディアン)・コミュニティによってアレンジされた。
(ちなみにルイジアナは世界史専攻の人なら常識と言われるかもしれないがルイの領土だからだ。)
ガンボや先に述べたジャンバラヤのような料理の定番で味に深みとコクを与える役割をもつ。
フランスのアンドゥイユと結局違いはあるのかという人もいるかもしれない。
答えとしては製法は同じだが材料は違うことがある。ケイジャン料理を特徴づけるフランス、スペイン、アフリカ、ネイティブ・アメリカンの料理の影響の融合を反映しているからだ。
とにかくシンプルに違いをまとめると、アメリカ産の方が明らかにスパイシーであるといえるだろう。
ブーダン・ノワール
ダークな雰囲気のノワール映画、マフィアゲームのLAノワール、ノワールは黒という意味である。
こちらフランスにも血のソーセージはある。このブーダン・ノワールの歴史も古いものでフランスの各地方でバリエーションがある。
基本的な材料は豚の血、脂肪、タマネギ、リンゴ、パン粉などの詰め物で、ナツメグ、クローブ、コショウなどのスパイスで味付けされる。
この混合物をケーシングに詰めて調理するため、リッチでクリーミーな食感と深みのある複雑な風味が生まれるのだ。
伝統的にはジャガイモ、リンゴ、キャラメリゼしたタマネギと一緒に出される。
ブーダン・ノワールは、フランスの北部地方で特に人気があり、お祝いの食事や冬の快適な食べ物と結び付けられることが多い。
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